はじめに、で書いたように、塾の受講には次のメリットがあります。
1親子関係をよくする
2子供の自己効力感をアップさせる
3子供が自立することの大切さを学ぶ
4成績アップ
5塾での友達作り
メリットと書きましたが、通わせるだけで得られるもの、という意味ではありません。
親の側がこれらの効用を意識することで、塾利用の学習を通してこういった効果を得ることができるという意味です。
多くの家庭では、成績アップだけを意識して塾を利用するパターンが多いと思います。
つまり、成績アップだけを意識している、しかも、それをぼんやりと意識しているという場合、成績がアップしなければ、子供も親もがっくりきますよね?その結果、子供に当たったり、夫婦間でぶつかりあったりとか。
まぁ、自分の子供ですから、成績アップしなくても親としては我慢するでしょうし、そういった事態を容認するし、受け入れるでしょう。
でも、我慢しなければいけない事態ってもったいなくないですか?
初めから、効果が上がる捉え方、取り組みをした方が良いと思いませんか?取り組みをすれば良いだけなのに・・・。
そこで、例えば、塾利用の効用として子供の自己効力感をアップさせる、ということを親が意識した場合はどうでしょうか?
つまり、塾を利用するけど、1番の目的として、先ずは子供が自己効力感をアップさせるぞ、という思いで通わせる、または受講させる。
そのためには、子供ができないことを親が把握して、それが出来るようになったという変化を確認してあげて、それを褒めてあげる。その小さなことの繰り返しで、子供の自己効力感は上がっていきます。
出来ないことを責めるのではなくて、出来ないこと受け入れてあげること、というか、怒らないこと。そして、それが出来るようになった場合にきちんと気づいてあげること、認識してあげること。そして、努力を褒めてあげること。
この三つの繰り返しで、子供の自己効力感は上がっていきます。
そんなに難しいことではないと思いますが、いかがでしょうか?
塾利用をさせる場合に、親が子供の自己効力感アップを目的として自覚して、子供に対する前述のような接し方をするかどうかです。たとえ、1日5分、10分でも良い。子供が努力していることを認めてあげるための時間を取る、ということです。
こういうことをできていけば、親子関係は良くなりますよね?
そして、前述のやりとりができていけば、結果的に成績は良くならないでしょうか?
次に、子供が自立することの大切さを学ぶ、言い換えれば、子供が自分の人生は、自分次第だということに気づくことを意識する場合はどうでしょうか?
自立はどのようにして学ぶかというと、自分の努力によって自分の環境が変わることを学ぶことを意味します。
自分の環境というのは、第1義的に自分を取り巻く人間関係のことです。
親・兄弟・友達・学校の先生・塾の先生・塾の友達などと自分との関係が自分の努力の結果変わることを体験することで、自立することを学んでいきます。
そのためには、子供が塾に通うとか受講することを当たり前のことと考えず、子供が努力している、少なくともしようとしてると受け止めてあげて欲しいのです。
つまり、塾を通して勉強しようとする子供に対してこれまでとは少し違った、尊敬というか少しだけ大人として見てあげるようにしてあげること、つまり、自立した存在として容認してあげることが大切です。
もちろん、その結果、成績が上がるということになれば、その努力と結果を認めてあげてほしいのです。
それによって自分に対する周りの姿勢・対応が変わることに子供は気づくでしょう。
つまり、子供は自分の世界(=環境、人間関係)を自分で開拓したことになります。
この結果、自分の努力で自分の世界が変わることを学ぶことができれば、自分の望む方向に自分で努力することに意味を感じることになるでしょう。
そうすることで、わずかな差ですが、自立することについて学びとることになります。
そして、自立することを学びとれていったら多分、家のことを自発的に手伝うことが増えてくると思います。
なぜか?自立した考えのもとでは家族が自分のため、家族のために家事を行なってくれていることが、大切なこと・ありがたいことだとわかるようになるからです。
結果的に、自分が必要と感じたことは、自然と行うようになるなっていきます。
たくましく生きていくためには、一番必要な習性です。
ユニークな授業方針で支持されている花まる学習会の代表高濱正伸さんによれば、自立・自活できている大人になれるようにすることが教育方針だそうです。
それくらい、自立するということは、人としての学び・成長・成功にとってとても大切なことで、塾をうまく利用しながら子供に自立する自覚を学ばせることができます。
これまで読まれてお気づきのように、実は、塾受講というのは、親子の共同作業であり、そして子供が成長していくための貴重な子育ての機会なのです。
子供が大きくなるにつれて、親が子供のことに直接関わる機会は減っていきます。塾利用は、子育て、子供の成長のための親が関わることにできる最後、または最後辺りの絶好の機会なのです。
なので、塾受講を勉強のためにさせると言う意識だけではなくて、子育ての一環としてとらえて、①から⑤のメリットを得ることができるように子供と塾に対して接していくことが大切なのです。
また、子育て、子供の成長の過程であるわけですから、1から5はそれぞれに影響を及ぼし合っています。
1だけ、4だけが良くなるということは、あまりありません。
逆もまた起こります。
どれかが良くなるとそれに引きつられて別の項目もよくなります。ただ、ある項目が、他の効用に影響を及ぼす割合は、お子様やご家庭によりそれぞれです。
塾利用にあたり、どれを重視して塾を利用されるかは、お子様ごと、そのご家庭ごとに違うでしょう。
ですが、これまで述べてきたように、塾を利用する以上、せっかく得ることができるメリットを意識して、そのために子供との関係を築いていくことで、最大限の効果があり、そうしないと勿体無いと言えます。